山鹿市農産物ガイド

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山鹿和栗(西日本一の栗まつり)

栗

西日本一の生産量を誇る山鹿和栗

 山鹿市の栗は西日本一の生産量を誇る代表的な特産品。秋の味覚の代表ともいえる栗は、8月下旬から収穫が始まる。品種は、丹沢、筑波、銀寄、利平など。

 栗は、昭和36年に果樹振興法ができ、重点果樹に指定されたことがきっかけで栽培が盛んになった。山鹿市では菊鹿地域や鹿北地域で昭和30年代後半から40年代初期にかけて、国の農業構造改善事業等により、約50ヘクタールの集団栗園が形成されたのが始まり。今では、台風等の自然災害の影響を受けなければ、毎年700トン以上の生産量がある。

 生産量はもとより、その品質も全国から高い評価を受けている。粘土質の土壌は栄養分を蓄えるため質の良い栗が実る。生産量のほとんどは、県外に出荷され、有名ホテルや菓子店など、さまざまなところで使われている。

 また、地元では栗のブランド化に向けた取り組みも盛んに行われている。毎年9月の秋分の日に開催される「あんずの丘マロンフェスタ」は栗をテーマとした食のイベント。1万人以上の来場者があり、山鹿の栗のさまざまな魅力を発信している。最近では、山鹿市内の地域や団体が連携して「西日本一の栗まつりウィーク」という取り組みに発展している。西日本一の生産量を誇る「山鹿和栗」の魅力を多くの人に伝える活動は、”日本一”を目指している。

 栗は山鹿市で最も元気のある農産物の一つ。生産、加工、販売それぞれが連携し、全国へとその思いを発信していく「山鹿和栗」のブランド化。その序章はすでに始まっている。

栗ペースト
栗ペーストなどの加工品としても、全国のホテルや菓子店などに出荷される。
あんずの丘マロンフェスタ
山鹿市特産工芸村「あんずの丘」で毎年秋分の日に開催される「あんずの丘マロンフェスタ」では、栗にちなんだゲームや栗のつかみどり、新商品の発表会などが行われる。
栗だんご
郷土料理の栗だんごから栗スイーツまで加工品もいろいろ。秋になると飲食店や菓子店が共同でスタンプラリーを開催している。

栗の主な品種

丹沢(たんざわ)
丹沢(たんざわ)
収穫時期:8月下旬~9月上旬
最も早く収穫される品種で、三角果形が特徴。早生種の中では甘みが多く、品質が良い。
筑波(つくば)
筑波(つくば)
収穫時期:9月下旬~10月上旬
山鹿市で最も生産量が多い品種。外観はツヤがあり、しっとりとした肉質と甘みが特徴。貯蔵性がよく、加工用原料としても使用される。
銀寄(ぎんよせ)
銀寄(ぎんよせ)
収穫時期:9月下旬~10月上旬
筑波と並ぶ山鹿和栗の代表格の品種。やや小玉で、果肉は白色。きめ細かな舌触りで風味豊か。甘みも多い。
利平(りへい)
利平(りへい)
収穫時期:9月下旬~10月上旬
黒い果皮が特徴の人気品種。果肉は淡黄白色で、甘みと香りが強い。

栗の全国生産割合

栗の全国生産割合

栗の熊本県内生産量

栗の熊本県内生産量

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山鹿市

風土に根ざした豊かな恵み

熊本県山鹿市。

春風に桜の花びらが舞い、石のかざぐるまがゆっくりと回る季節には、土から顔を出したたけのこの収穫が最盛期を迎える。春はまた特産のスイカやメロンが店頭に並び始める。この時季を待ちわびた人々が、市内の物産館に足を運ぶ。

八十八夜の頃には、肥後細川藩の献上茶「岳間茶」の収穫にあわせて茶山唄の囃子が聞こえてくる。梅雨を間近に控えた5月下旬には田植えが始まり、子どもたちが駆け巡る丘の上ではあんずも色づいていく。

長い梅雨が過ぎるといよいよ夏。そして景行天皇の巡幸を起源とする伝説に由来する山鹿灯籠まつり。幻想的な灯籠踊りに人々は酔いしれ、ひと時の安らぎを得る。

夏はぶどうのシーズンでもある。たわわに実ったその一粒一粒は、食べるだけにとどまらず、世界に誇る菊鹿ワインのひとしずくとなる。

すると間もなく、山の手では艶やかな栗が落ち始める。山鹿市の栗は西日本一の生産量を誇る。郷土料理からトレンドなスイーツまで、山鹿ならではの加工品も旨い。

また、1300年前の古代山城「鞠智城跡」では、赤褐色となった古代米の穂が一面に広がる。「番所の棚田」では、黄金色の稲穂が彼岸花に囲まれ、そのコントラストはまさに自然が織りなす芸術作品である。

秋祭りの季節。人々は五穀豊穣を祝い、自然の恵みへの感謝を忘れない。それは子どもたちにも受け継がれ、おいしい農産物を育む素にもつながっていく。

冬になると、ハウスきんかんやいちご、かんきつ類などさまざまな果実が人々を笑顔にしてくれる。寒さに耐え、春を迎える支度をしていると、やがて山里では山菜が姿を見せるようになり、春の訪れを教えてくれる。

自然があり、歴史があり、人々の営みがある。山鹿という風土に根ざした豊かな恵みは、四季を通して独特のおいしさを私たちに与えてくれる。

山鹿市のDATA